「適応障害とは何?」
僕は自分の経験した病気「うつ病(鬱病)」や「双極性障害Ⅱ型」ならある程度知識がありますが、実はそれ以外の精神疾患にはそれほど詳しいワケでは無く、「適応障害」はうつ病と同じような病気だと考えていました。
しかし、実際にはかなり違う病気である事が判明!!
精神疾患は当事者や支える側の立場にならないと、中々興味が沸かないものです。
・・・と言うワケで今回は「適応障害」についてと、うつ病やその他の精神疾患との関係(移行や併発)、鬱病との鑑別に関してもできるだけわかりやすく簡単に解説していきたいと思います。
Contents
適応障害とは何?うつ病へ移行や併発は?鬱との鑑別もわかりやすく!
「適応障害とは何?」と言う質問に簡単にわかりやすく一言で答えるならば・・・
ストレスが原因で、激しく落ち込んだ状態の事
・・・ですね。
発症した場合の症状は、主に「異常な不安感」「異常な憂鬱(ゆううつ)感」「焦り」「怠い気持ち」「吐き気」「腹痛・頭痛」などがあります。※詳しくは後述します。
うつ病への移行や併発する事はあるのか?
では適応障害が「うつ病(鬱病)」に移行したり、併発する様な事はあるのか?
移行も、併発も両方あります。
うつ病(鬱病)との鑑別方法(違い)は?
次にうつ病との鑑別、つまり区別については下記。
適応障害→(極度の)気分の落ち込み
うつ病→脳の障害
・・・この違いです。
もしかすると「気分の落ち込み」と聞いて、「なんだ、気持ちの問題なら大丈夫だろう」と思う方もいるかも知れません。
しかし、適応障害を軽く見てはいけません。
何故なら「適応障害」と診断された患者さんの4割以上が、5年後には「うつ病」に診断名が変わると言うデータもあるからです。
そして、「うつ病」と診断された患者の中にも、一生完治しないと言われる「双極性障害」などに診断名が変わる患者が僕も含めて多く存在するという事実もあります。
つまり、早期に適切な治療や療養をすれば治りますが、発見が遅れたり適切な治療をしなければ一生治らない病気になり得る事が「適応障害」を決して甘く見てはならない理由です。
適応障害とは何?原因、症状、治るのか?移行や併発、うつ病との鑑別についても詳しく解説!!
前半で伝えた通り、適応障害を一言で簡単に言うとストレスが原因で、激しく落ち込んだ状態の事で、昔は「心因反応(しんいんはんのう)」と呼ばれていました。
適応障害の定義は・・・
「コレ!」というストレスの原因がハッキリしていて、3ヵ月以内にやたらと気持ちや食欲が落ち込んでしまったり、精神的な不調に陥ってしまう病気。
ストレスと精神的な不調の因果関係が明確である。
診断方法は基本的に問診(もんしん)です。
担当医が患者に色々質問したり逆に話を聞いたりして、病気になったきっかけやストレスの原因、病歴や病状を探る事。
わかりやすく例えると・・・
「失恋した後にメチャメチャ落ち込んだ」
その状態が「適応障害」です。
この場合、ストレスの原因は「失恋」ですよね?
ストレスの原因がハッキリしているので「適応障害」と診断する事ができます。
補足:様子見で「適応障害」
心に異常を感じた場合に診断書を書いてもらうと「適応障害」と書く医師は多いです。
その理由は様々なのですが例えば・・・
・「うつ病」など重めの診断を告げてしまうと患者がショックを受けてしまう場合
・ある程度の期間を観察しなければ、病気を断定できない場合
・・・この様な時に様子見で「適応障害」を診断されるケースが多いです。
そのまま適切な治療を受けて治れば良いのですが、目安として3ヵ月以上同じ症状が続いたり、悪化した場合は「うつ病」など別の病気を診断される可能性が高いです。
適応障害になる原因の多くは仕事
仕事(職場)や学校(学業)でのストレスが原因でなる方が多いです。
特に3月4月などは人事異動や転勤、新規採用、社内評価の良し悪しに昇格や降格、職場環境や人間関係が変化しやすいですよね。
学校ではクラス替えや、友人を含めた人間環境の変化などがあります。
僕もそうでしたが、それらの急速な変化に順応できなかったり馴染めなかったりする場合があります。
そういった耐える事のできないストレスがかかってくる事により、心身の変調が起こり、発症するケースが非常に多くみられます。
適応障害の症状
適応障害を発症した場合の主な症状はこちら。
【心の症状】
・不安、憂鬱感、焦燥感(イライラや、焦り)
・不眠、敏感、混乱
【身体の症状】
・倦怠感、疲労感
・息苦しさ、動悸
・吐き気、下痢
・便秘、腹痛、頭痛
【行動面】
遅刻、欠勤、不眠、犯罪…など
適応障害は治る病気?治らない病気?
適応障害は何かしらの原因となるストレスを感じてから3ヵ月以内に症状が出てくる場合が多く、病気の重さでは一般的に「軽度」と言われていて、一般的には「ストレス、またはストレスの原因が無くなると治る病気」とされています。
原因となったストレスが無くなると6ヵ月以内に症状が改善するとされている事から、精神疾患の中でも「治りやすい病気」と考える医師や患者も実際に多い。
【要注意!!】うつ病(鬱病)、他の精神疾患への移行・併発の可能性
但し、「治りやすい」と、「必ず治る」では意味が異なります。
確かに適応障害は完治する病気です。
しかし、長期間同じ症状が続けば、「うつ病」に進行する事も多く、前述したように近年では「適応障害」と診断された患者の40%以上の人が5年後「うつ病」など、他の精神疾患に診断名が変更しています。
40%と言ったら「適応障害」の半数近くです。
甘く見ると長期治療が必要になるどころか、下手すれば僕の様に「双極性障害」に診断が変わり、治らない病気になる事だってありえますので、その点には要注意です。
経験上、「うつ病」に診断される前には、大抵「適応障害」か「うつ状態」と診断される事が多い様に感じます。
つまり裏を返すと、適応障害は「”うつ病”や”双極性障害”などが併発していたり、移行の前兆である可能性もある」ということですね。
適応障害の治療方法
適応障害の治療方法は医師によって様々ですが、一般的な治療方法は下記です。
【原因となったストレスの除去】
・職場環境の改善など
【ストレスへの適応力を高める】
・認知行動療法など
【薬物療法】
・不安が強い→抗不安薬
・抑うつが強い→抗うつ薬
・不眠→睡眠薬
多くの場合は薬物療法以外の方法となります。
但し、適応障害は薬が効かない事が殆どなので、
うつ病(鬱病)との鑑別
では適応障害とうつ病の違いはどこにあるのか?
基準となる鑑別方法をわかりやすく簡単な図にしてみました。
画像(図)を見てわかる通り、結構明確な違いがありますね。
上から順に具体的に解説します。
発症の原因
例えば「会社の上司」など、適応障害の場合は原因がハッキリと明確です。
それに対して、うつ病(鬱病)の場合はハッキリしない事が多い。
発症のタイミング
適応障害の場合は原因となった出来事やストレスを感じてから3ヵ月以内に発症すると言われています。
それに対して、うつ病(鬱病)の場合はケースバイケース。
3ヵ月以内に発症する事もあれば、3ヵ月以上経過してから発症事もありますし、そもそも前述したように原因自体がハッキリしない事も多いです。
ストレスが無くなった場合
適応障害はストレスから離れたり、ストレスの原因を無くせば6ヵ月以内に快復(寛解、または完治)すると言われています。
それに対してうつ病はストレスが無くなっても大抵の場合、中々快復せず長期療養を強いられるケースが多いです。
好きな趣味を楽しめる?
適応障害は好きだった趣味を楽しむ事ができます。
それに対してうつ病は趣味を楽しむ事もできない事が多いです。
病気前の性格(気質)
適応障害は病気前の性格(気質)に大きな特徴はありません。
それに対してうつ病は悩みなどを引きずりやすく、執着的な特徴がある事が多いです。
薬の効果
適応障害は殆どの場合、薬に効き目がありません。
それに対してうつ病は薬が良く効きます。
まとめ
それではまとめます。
□適応障害はストレスで激しく落ち込んだ時の病気
□うつ病などに移行や併発をする事もある
□完治する病気だけど、決して甘くみない事
□うつ病との違い(鑑別)は結構明確
・・・こんなところでしょうか。
以上、適応障害とは何?うつ病へ移行や併発は?鬱との鑑別もわかりやすく!でした。
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